ボドゲカフェ経営基本のキ:開業するまでに必要な最低限のこと

久しぶりの更新です。前回の更新から今日まで、ゲムマ2023秋に出展したり、通販対応したりなどなど、忙しい日々でした。

で、気がついたらもう年末ってわけよ?


今日の内容は、端的に言って目次。ズバリ、ボドゲカフェを開業するまでに必要なことを列挙するものです。

まずはタスクリストを作らないとビジネスは始まらないですからねー。何もわからない方向けです。

でも書くことはいっぱいあるので、早速始めましょう!

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自分のやりたいお店の明確化・コンセプト設定

これが無いと始まらない。これできない人は、経営者やっちゃダメです。

そして、ボドゲカフェは(地域にもよりますが基本的には)既にレッドオーシャン。単にボドゲを置いた飲食店というだけでは人は来ません。


収益想定の計算

要するに「どんだけ儲けたいんだい?」っていうこと。

想定客数と回転数が分かれば店舗の必要面積が出ますし、家賃、消耗品費、水道光熱費などの経費も大体出ます。それら踏まえた上で、自分の年収の計算もできます。

詳しくはこちら↓

ボドゲカフェってぶっちゃけ儲かるの?第4回(本章最終回) ボドゲカフェ開業という夢

(全4回の最終回ですが、各記事に飛ぶリンクが置いてあります)


この時点では、夢を見ていてもいいですよ?ただ、具体的な数字が扱えないなら、経営者に向いてないので(以下略


店舗レイアウト・設備(とその購入費)の決定

上記がある程度定まれば、店舗レイアウトがざっくり決まり、必要な設備や什器もわかり、それをどこに置くか、といった店舗のイメージ図が浮かんでくるでしょう。

必要な設備、欲しい什器などのリストも出来上がって、それを揃えるのに必要な金額も、大体計算できるはずです。

すなわち、お店づくりのスタートです!


物件探し

さぁ、自分の夢を託す物件を探す旅に出ましょう。立地、地域、面積、階数、外観、居抜きorスケルトン、etc...

イメージしてるお店を形にしようと思っても、いざ物件を内覧して各所を回ると、考える要素が多すぎて大混乱!よくわかります。

それに大家さん・オーナーさんにご挨拶をする必要があります。気難しい方がいたりするのも事実です。


ちなみに、1年以上かけて探すのが普通です。事業用物件は、居宅用物件より回転速度が遅いので、空きが出るのもゆっくりです。

現在会社員などで働いている方は、物件見つかるまで辞めてはいけません。最悪死にます。


物件契約

物件が見つかりました!おめでとうさぁ契約です!

まずはお金を用意。一般的に事業用物件は、賃料の6〜12ヶ月分を敷金礼金に用意する必要があります。仮に10万円でも60万〜120万円くらい必要です。

まぁ、開業を考える人なら、当然これぐらいの自己資金はありますよね?


開業準備金の用意

物件の契約に前後して、物件取得費用、工事費用、開業時に必要な設備の準備金と、当面の営業資金にあたる開業準備金を用意しましょう。自己資金があるならそれで問題ありません。

営業資金(=お客さんがゼロであってもお店を営業し続けるために必要な資金)は、最低でも6ヶ月分は欲しいですね。(とくに根拠のある数字でもなく、個人差ありますが)

1ヶ月に必要な経費がわからない?この記事の頭に戻って、損益計算から始めましょう。


補助金などの検索や申請

お金がない方は、補助金や助成金といった公的な援助がないかを探す方も多いでしょう。私もそれでした。

ここで注意。補助金申請の際に、「既に物件を契約している」とか「相談員との面談を3回以上こなしている」とか、細かい要件を設けている場合があります。品川区の場合はこの両方でした。

なので、物件の契約金を補助金で賄うことができなくて焦った、ということがありました。お気をつけください。まずは担当の機関にお電話。

また、いざ申請が認可されても、そこから金融機関に話をして、実際に借入の契約をして、現金が手元に来るまでには、結構なラグがあります。


日本政策金融公庫などへ借入の相談

その一方で、日本政策金融公庫は、物件を契約していなくても、事業の想定ができていれば借り入れができる、という違いがあります。その代わり、金利面で少し高いなどあります。


店内設備の検討と選定

さて、無事に物件を契約し、鍵の引渡しも受け、資金もそれなりに準備できました!お店づくりを始めましょう!

一番大事な「保健所の許可が降りるか」、要するに飲食店営業の要件を満たす店内設備にする必要があります。建築基準法や消防法が定める要件もあります。ここは工務店さんと大いに相談しましょう、自分自身より詳しいはずです。

(なお、この後の保健所の申請で使うので、可能なら店内レイアウトの設計図を別途いただいておくと良いでしょう。なければ自分で書くことになります)


さらに、当初想定した設備が本当にそのまま物件に入れられるとは限りません。例えば入り口が狭い、窓が小さいなど、引越しの時によくあるトラブルが、お店作りでもそのまま起こるでしょう。

いざ置こうとしたら面積が足りない、通路が狭すぎるとか、冷蔵庫のドアの開きが逆とか、テーブル置いたらトイレのドアが開かないとか。何でも起こります。しっかりパズルを解きましょう。


その上で、工事の内容ともよく比べる必要があります。場合によっては工事中に搬入しないと手間が増えることもよくあります。

その他、工務店さんを経由して注文したら安くなったとか、中古で手に入ったとか。いろいろあります。


工事の進行を見守る

というか、物件契約から工事完了までの1〜2か月は、売上が絶対に入らない「無になる」期間です。たまに現場に見にいって見守る間、テンションも上がりますが、心理的にはめっちゃ焦ります。家賃払ってるんだから、早く稼ぎたい〜!って。

何もしない?いいえ、今時の接客業飲食業は、工事現場をSNSに上げるなどして盛り上げていく期間です。

他にも、店舗でのオペレーションの確認や、仕入れ先の検討や什器搬入の日取りや業者手配など、やることはいっぱいです。


保健所への申請:行政書士へ依頼

工事の完了に前後して、市区町村の保健所に必要な書面を提出し、現地を確認してもらうための訪問を予約しましょう。つまり、飲食店営業許可申請書の提出です。

この許可が降りない場合、追加工事が必要になるか、もしくは飲食提供しないままオープンするか、どちらかになります。

この許可申請書ですが、行政書士に依頼することが多いですが、個人で書いても何の問題もありません。なお、そこそこ大変です。


工事完了

おめでとうございます!そして、ここからがスタートです。

実際に完了した物件を見て感動しながら、什器の搬入を開始しましょう。このお店はまだすっからかんです。


ボードゲームの搬入

多くの方はボドゲを自宅で保管してると思いますので、そのゲームたちを引っ越してやる必要があります。

特に難しい点はありません。引越屋さんに依頼するとか、自分で車で運ぶとか。


宣伝広告

さて、工事完了の前後で、オープンする日取りを決定できる段階になったら、宣伝広告をしましょう。

ゴリゴリやりましょう。何回でもやりましょう。なんぼやっても十分ということはありません。


クラウドファンディング?

私が思うクラウドファンディングの扱いについて、こちらをどうぞ。

開業準備編:クラウドファンディングってどうよ?

クラファンは、飲食店開業に関しては資金集めというより宣言広告目的だろう、と個人的には思っています。使い勝手の面から。


メニューの作成・料金の設定

実際に実店舗から仕入れをしようとしたら、金額が高くなったから料金が想定と変わったとかありますので、メニューの最終的な決定はこの辺りがいいのでは?と思います。

内装面で工事を断念したところがあったせいで、お店で出すメニューが内装と合わなくなったとか。提供に必要な機材を(資金のほか設置場所がなかったなどで)用意できなかったとか。残念な話ですが。


また、最初の想定時から1年以上経過しているはずです。トレンドが変化して、料金面でも変化があったかもしれません。再度見直しましょう。

価格は、後から「下げる」ことは簡単でも「上げる」ことは非常に難しいです。すごく気を使います。


プレオープン

個人の好みはあるかと思いますが、プレオープンはやったほうがいいです。

理由ですが、

  1. 店舗のオペレーションが回るか確認する(特に初めての経営であれば尚更)
  2. よく知っている人相手に営業して、失敗しても大丈夫な時に失敗しておく
  3. 身内なら良い方向に宣伝してくれる

といったところです。プレオープンに招待するという「プレミア」な体験は、特別感があって自慢したくなるものです。

友人知人にSNSなどで大いに宣伝してもらいましょう。


正式にオープン!

素晴らしい!おめでとうございます!ここから頑張ってください。


お疲れ様でした

夢に見るのは簡単でも、実際にやるには、タスクリストにするだけでもこれだけいっぱいのことがあります。

開業したい人は、これを片手に頑張ってください。応援します!


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